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人生トホホ

上手く生きれないひとのために

飲み会がきらいだ

はじめまして。

 

これから徒然なるままに、

トホホな日常について書き記して行きたいと思います。

「上手く生きられないわ~」と日々悶々と暮らしている人にとって、

「こんなクズもいるんだ!私まだマシ!!」と、

ささやかな励みになればいいなと思います。

 

★★★

 

何を隠そう、職場の飲み会が嫌いである。

 

夜9時頃、人がまばらになったデスクに

「行くよ~」

と号令が響き渡る。

 

私にとってそれはサヴァトへの招待だ。

魑魅魍魎たちの晩餐会だ。

地獄に繋がる仄暗い井戸から「ブォ~ブァオ~」と聞こえるホラ貝の音のようだ。

 

まずは聞こえないふりをするが、

自然に身体がガチガチに固まり、顔が鉄仮面のように強張り、

全身から「忙しいから声かけるなよ」オーラをビンビンに放ってしまう。

 

それだけならまだしも、さらにややこしいことに、

この時の私の感情は真っ二つに裂けている。

 

・心から飲み会に行きたくないという気持ち(99%)

・とはいえ、誘われないとほんのちょっぴり寂しいので、一応声だけは掛けてほしいという気持ち(1%)

 

とんだ甘ったれワガママ野郎である。

私がライオンの母親だったら容赦無く谷底に突き落としているところである。

 

しかし、ここは幸いにも日本の古き良き終身雇用制の企業。

ありがち、かつ理想の流れとしては、

 

飲み会を心から楽しめる健常な人(以下:健) 「飲みいかない?」

私「えっと…、今日忙しいんで、ちょっと今回は…。ゴニョゴニョ」

誰か「私さん、明日プレゼン控えてるから忙しいもんね」

私「(おっ!ナイスフォロー!!)そうなんですう~~!いやぁすみません~~行きたかったですけどねぇ~!!( ここから急に饒舌になりがち)」

健「そうか~残念。じゃあ頑張ってね~!」

私「お疲れ様です!」

 

これが最高のパターンである。

 

しかし、このパターンには一つ、引っかかりがちなトラップがある。

 

それはうっかり気が緩み、悠々とその直後に帰ってしまうというトラップだ。

せっかくフォローしてくれた人も、

「あれ、意外と退社早いじゃん…本当は行きたくなかっただけ?」

と勘ぐることになり、

それを繰り返すと次第に、「あいつ、只の忙しぶってるコミュ障」とメッキが剥がれ、

飲み会に声を掛けられなくなると共に、信頼も喪っていくだろう。

できれば小一時間はメールを打つふり、

あるいは別に明日以降の作業でも良い積み残しの仕事など片付けつつ、待機するか、

可能であればフォローしてくれた人より後に帰るべきだ。

 

しかし、上記のようにいつも上手くいく訳ではない。

いつも断っていると「つきあいの悪いやつ」となり

ひいては仕事上でのコミュニケーションが円滑に取れなくなり、

どうしても2~3回に1度は出席する羽目になる。

 

だが、私の場合は出席したが運の尽きだ。

 

人間同士には互いに、「信頼・好意指数」のようなものがあると日々感じているのだが、

私の場合、飲み会に出席した際にこの指数が上がる確率は30%程度。

残りの70%の場合では、

「無理して出た割に結局何一つ面白い話を出来ず聞き役に回るも気の利いた返しのできない更に料理などの取り分けや酒を注ぐタイミングを図るのさえ不器用で下手くそな究極のデクノボウ」と化すのである。

 

酒も弱いし基本的には嫌いだ。たくさん飲んでも腹を割って素で話せるどころか眠くなる。酷い時には気持ち悪くなる。(挙句往々にして寝過ごし終電を乗り逃がし、降りたことも無い地方駅で寒空の下タクシーを待ち詫び吐き気を催しながらタクシーに乗り込み命からがら1万円也を支払いどうにかこうにか帰宅する羽目になる)なんつうか、それより紅茶とかほうじ茶とか飲んでほっこりしたい。それだけ。

 

と思いつつ、「まずはビール」の空気に合わせ、周りの注文に乗っかる。もちろんビールも嫌いだ。一般的な人たちによれば喉ごしが良いという話だが、ただの苦い炭酸としか思えない。しかし上手く隙を見て好きなモノを頼める器用なタイプでもないし、メニューを自分のもとに手渡してもらって選んで…という時間で他の人を待たせたくないし、いきなり「カシオレ!」(私が唯一まあ美味しいと思えるお酒である。あるいはファジーネーブル。梅酒。でも別にジュースでいい。むしろほうじ茶でいい。)と言って「近頃のゆとり女は」と顰蹙を買いたくないし。で、ビールを頼む。

 

当然、減らないビール。すると、たまに気の利く人が「他の頼む?」と訊ねてくれる。そこでようやく、主張の下手くそな私は、「じゃあ、ウーロン茶で…」と遠慮がちに伝えることが出来るのだ。

しかし、この時の私は「あぁ、また気を遣わせてしまった。やっぱり嫌々ビール飲んでるの、分かっちゃうんだ。申し訳ないな」と罪悪感でいっぱいなのである。すでに飲み会を楽しめる気分ではない。

 

おわかり頂けただろうか。

 

ワガママな癖に主張が下手くそ、さらに気を遣うのも下手くそな私にとって、飲み会は地獄なのだ。

 

ただ、それらを乗り越えて「エイヤッ」と飲みまくり、トイレでこっそり吐いて、こっそり寝て、命からがら帰って、また朝、遅刻せず出社して。

そういう営みの中で新しい関係が構築されることも、まれに、ごくまれに、ある。

 

私はこれからもギリギリのところで戦い続けるんだろう。